光る君へ 「たね」という少女について
NHK大河ドラマ「光る君へ」でまひろ(吉高由里子さん)からあめつち詞(あめつちことば)を教わる少女として、たね(竹澤咲子さん)という少女が第13回から登場します。それまひろはたねと出会う以前に文字を読めないばかりに、子どもを人買いに売るという契約をしてしまった母娘に出会ったからです。
「文字さえ読めれば子供1人を布一反で売ることなんてなかったのに…」と強く感じたまひろは、人に文字を教えたいと思うようになります。その後、まひろの「生徒」となったのが、たねという名前の少女です。
ここまでがまひろとたねの間に起こった、「光る君へ」第13回での出来事です。
光る君へ 「たね」は疫病に罹って死ぬ
ですがたねは疫病で死ぬことになります。ある日、たねは悲田院まで薬草を取りに行った両親が帰ってこないと、まひろに訴えるのです。その悲田院では大勢の疫病患者が苦しでいます。
ですがたねの両親はその中で横たわり、すでに亡くなり死臭を放っていました。両親の遺体を見つけたたねは泣き叫びますが、たね自身も全身に発熱していました。
光る君へ 「たね」の最期は疫病による死
そのうちたねは意識朦朧となり痙攣の症状が表れ、「あめ、つち」などまひろに教わった「あめつち詞」をうわごとのように誦じ始めます。残念ながらたねは長く持たず死亡することになり、検非違使庁の下級役人である放免たちに悲田院からその遺体が運び出されてしまいます。
「光る君へ 前編 (NHK大河ドラマ・ガイド)」によると、たねという少女は疫病で亡くなったことになっていますが、具体的にどんな病気なのかは明言されていません。
しかし平安時代の疫病といえば、当時「疱瘡」と呼ばれていた天然痘かはしかです。たねはこのどちらかに罹ってしまったのではないでしょうか。現代の日本の医療水準からすれば、天然痘やはしかで亡くなることはほとんど考えられないのですが…。