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TechCrunch Japanの「国内キャッシュレス決済 カオスマップ」と「中央銀行発行デジタル通貨」について

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2019年1月7日(月)にTechCrunch Japanで、国内キャッシュレス決済の現状をまとめたカオスマップが公開されました。個人的には分かりやすいマップだと非常に感心しました。

戦国時代さながらの国内キャッシュレス決済

ですが「分かりやすいカオスマップ」の裏を返せば、国内キャッシュレス決済は非常に複雑になっていることの証であるとも言えます。

これだけ決済サービスが存在すると、500年ぐらい前の戦国時代のように大名から野武士まで武装集団が日本中に跋扈して、あちこちで通行税のかかる関所が乱立しているようなものです。買い手の立場からすると、どこでも使える現金決済がかえって便利に見えてしまいます。

ICOCAでは他の電子マネーにチャージできない

自分は個人的にキャッシュレス決済の1つとして、交通系ICカードのICOCAを使用しています。JRの駅が自宅から近いので電車賃の支払いやコンビニでの買い物に重宝しています。ただICOCAを使って不便に感じることは、他の電子マネーにチャージできないことです。

資金決済法という法律に基づき、ICOCAのような前払式支払手段第三者型(いわゆるプリペードカード)は為替ができません(為替とは現金の移動を伴わない隔地者間での資金移動のことを指します)。

したがってICOCAに「大金」をチャージする気にはなりません。ICOCAにチャージした電子マネーは、他に資金移動ができないからです。もっともICOCAのチャージには上限もかけられていますが。

価値の交換手段は統一基準で

為替ができない電子マネーや決済サービスは、まさしく「関所」の内側に閉じ込められているようなものです。戦国大名が領国内でしか通用しない、貨幣や通行手形などを発行し出すと、社会的なコストがかえってかかります。ミクロ経済学で言うところのネットワーク効果が発揮されない状態です。

なんでもかんでも統一基準が良いとは言いませんが、ある一定の分野に関しては統一基準を用いた方がコスパが良いこともあります。例としては治安・防衛・外交・司法・飢餓対策・災害対策などが挙げられるでしょう。

個人的には通貨の使用、つまり決済手段(価値の交換手段)についても同じことが言えると考えています。

そろそろ「中央銀行発行デジタル通貨」の議論を

いま世界各国の中央銀行では、24時間365日いつでもどこでも決済できる手段として「中央銀行発行デジタル通貨」について研究されています。日本銀行では「中央銀行発行デジタル通貨」の発行について極めて消極的なスタンスですが、キャッシュレス決済の利便性を高める上で、そろそろ真剣に議論をすべき時期がきていると考えています。

なお「中央銀行発行デジタル通貨」については、日本銀行のホームページだけでなく、上記の書籍も参考になります。キャッシュレス決済にご興味のある方はこの本の「第5章 中央銀行がデジタル通貨を発行する日」をぜひ一読してみましょう。