日本経済新聞 電子版の公式Twitterアカウント(@nikkei)が2019年2月18日(月)に投稿したツイートによりますと、金融庁が資金移動業者(銀行以外の送金事業者)に対して1度に100万円を超す送金を認める方針であることが明らかになりました。
100万円超す送金、銀行以外でも 認可制で参入可能に https://t.co/VqCzfdkxQz
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) February 18, 2019
同様の報道は朝日新聞でも報じられています。銀行業の免許を持たない資金移動業者について、送金の上限規制がなくなることはほぼ確実と思われます(ただし認可制で最低資本金に関する規制あり)。
未来投資会議の議論から金融庁の方針までわずか5日
金融庁が1回につき100万円を超す送金を資金移動業者に認める方針を打ち出したのは、先日首相官邸で開かれた「第23回未来投資会議」での議論を受けてのことでしょう。
2月13日に会議を開いて、2月18日に2020年中に資金決済法の改正案を提出する方針を打ち出したので、行政にしては素速い対応だと思います。
送金サービス「供給は縮小・需要は拡大」の現状
もっとも今回の1度に100万円を超す送金を認める方針は、すでに金融庁の内輪ですでに決めていたことかもしれません。
- 地方銀行が海外送金の業務を縮小・撤退したがっている
- 外国人労働者受け入れの環境整備が急務
未来会議での議論以前に、送金業務を拡大しなければならない理由は、おそらく金融庁の内部でも周知されていた事案だったことが考えられます。
PayPalで海外送金の手数料が20分の1に
上述した日本経済新聞の記事によりますと、現在、銀行で扱われている海外送金サービス自体にもコストと時間がかかりすぎている問題を指摘しています。
- 銀行経由で海外送金をすると1週間以上かかる
- 送金手数料が1万円近くもかかる
これらの問題と比べると近く解禁されるであろうPayPalの送金業務は、相手方にお金を一瞬で送ることができまる上に、送金手数料はわずか499円です。海外送金手数料の価格破壊は、将来的に資金移動業者を「送金専業銀行」の地位以上に押し上げるのではないでしょうか。