さくらのVPSでWordPressサイトを立ち上げるためには、自分でLinuxサーバーを設定しなければなりません。具体的にはcdコマンドでサーバー内移動しながら、ディレクトリの作成やファイルの編集を行います。
ただ、はじめての人が設定すると、いまどこで作業をしているのか分からなくなることがあります。そこで今回の記事では、WordPressをインストールするために知っておきたいLinuxサーバー(CentOS6.7)のディレクトリ構成をまとめてみました。
他にも設定することはあると思いますが、あくまで個人的な考えとして書きました。そのあたりを考慮して読んでいただければと思います。
/(ルート)
階層型ファイル構造における最上階層のディレクトリで、ルートディレクトリと言われます。直下には、今回紹介するディレクトリ以外にも、bin(ビン)、 boot(ブート)、usr(ユーザー)などのディレクトリがあります。
etc(エトセ)
アプリケーションの設定ファイルを置くためのディレクトリです。etcディレクトリの直下に保存するタイプと、サブディレクトリの直下に保存するタイプがあります。
/etc/httpd/conf/httpd.conf
Apache(Webサーバー)の設定ファイルです。
/etc/my.cnf
MySQL(データベース)の設定ファイルです。
/etc/php.ini
PHPの設定ファイルです。
/etc/ssh/sshd_config
SSHの設定ファイルです。SSHとはセキュアシェルのことです。クライアントPCからVPSへ接続して、アプリケーションやファイル操作など、各種動作を行うための通信手段のことを言います。
/etc/sysconfig/i18n
sysconfigではLinuxのシステムファイルが保存されます。i18nはその中で言語設定を行います。
/etc/sysconfig/iptables
ファイアーウォールの設定ファイルです。外部ネットワークとの通信を制御します。
home(ホーム)
一般ユーザーのホームディレクトリです。ユーザーを追加するごとにユーザー名のディレクトリが追加されます。
/home/hoge
“hoge”の部分に一般ユーザーの名前が入ります
/home/.ssh/authorized_keys
authorized_keysは、クライアントPC側で作成した公開鍵のファイルです。SSHと組み合わせて、鍵認証という方式でサーバーと通信するときに使います。.sshというディレクトリは自分で作成します。
root(ルート)
rootユーザーのホームディレクトリです。一般ユーザーのホームディレクトリと見分けられるようになりましょう。
var(バー)
動的ファイルを保存するためのディレクトリ。サーバーの電源を落としてもファイルは消去されません。
/var/www/html/index.html
Webサーバーをインストールした時点で、/www/htmlの各ディレクトリが作成されます。index.htmlは任意で作成するファイルで、Webコンテンツとして表示させたい内容を編集します。
wp-contentsやwp-adminなどWordPressに必要なディレクトリは、同じ階層に保存されます。
まとめ
今回の記事では、WordPressをインストールするために設定するディレクトリやファイルの位置関係を、視覚的に分かりやすく伝えることが目的です。
必要なディレクトリの作成やファイルの編集につきましては、下記の参考サイトを確認しながら行ってみてください。
〔参考サイト〕