東京都の小池百合子知事が2020年4月9日に発言したとされる「密です」の「密」を英語で表現するとどうなるでしょうか。結論から言うと”the close proximity”が相当するのではないかと思います。
“the close proximity”の出典
“the close proximity”の出典は2020年6月2日にReuters(@Reuters)が投稿したツイートです。
Public health experts have warned that mass protests over the death on George Floyd, an unarmed African-American who died in police custody, could worsen the spread of the coronavirus https://t.co/6hvsUqTP8t pic.twitter.com/JXJDXds4bt
— Reuters (@Reuters) June 2, 2020
このツイートはジョージ・フロイドさんの死に端を発する、全米各地で行われている大規模抗議デモが新型コロナウイルス感染症を広げるかもしれないことを報じたニュースです。
“the close proximity”と「密集」・「密接」
ツイートに添付されている動画のうち、1:16から1:27の部分に注目してみましょう。デモの参加者は互いに密集・密接して大通りを練り歩いていることが分かります。そのとき読み手は以下のように発言しています。
Health experts say the close proximity of participants running and yelling or chanting, may increase transmission because people emit more respiratory droplets under these conditions,…
日本語に翻訳すると「公衆衛生の専門家は、走ったり繰り返し大声をあげる参加者が密になることは、呼吸器系の飛沫(つば、しわぶき)が飛び散るので感染症を増やしかねないと指摘している…」といったところでしょうか。
“the close proximity”と「3密」
いまの日本ではよく「3密」という言葉が日常生活に定着しつつあります。首相官邸のWebサイトにPDFファイルとしてアップロードされている英語版の注意喚起によりますと、「3密」を”Avoid the Three Cs”として次のように英語で説明されています。
- 1. Closed spaces(密閉)
- 2. Crowded places(密集)
- 3. Closed contact settings(密接)
ツイート動画においてデモ参加者は密閉した空間にはいないものの、密集・密接している様子が分かります。
このことから”the close proximity”は”Crowded places”やClosed contact settingsと置き換えることができるかもしれません。この解釈が妥当かどうかは時間があるときにでもDMM英会話の先生にでも確認しておきます。