善人長屋のお多津（おたつ）は、実は「夜叉坊主」こと代之吉（勝村政信さん）の手下（てか）だった。加助に嫁いだように見せかけたのは、加助（溝端順平さん）の錠前職人としての仕事に目をつけたからです。

善人長屋 お多津 「夜叉坊主」 「野州屋の蔵」で登場

万単位の小判を溜め込んでいると噂される野州屋の蔵には、8つの仕掛けを突破しなければならないという錠前がかかっています。その錠前を作った職人は、すでに亡くなり、代之吉はその唯一の弟子が加助である情報を掴みます。

そこで代之吉はお多津と加助を夫婦にさせ、おたまという娘まで授かります（ただし加助の子であるかどうかは怪しい）。そしてねんごろになったころを見計らって加助をそそのかして野州屋の蔵にかかっている錠前を開けさせようとします。

小説版「善人長屋」では加助とお多津は復縁せず

ここまで代之吉がかいた「絵」の通りに事は運びますが、お多津の協力もあって儀右衛門と野州屋喜八郎は、代之吉をどのように追い払うか、善人長屋の店子たちと計画を練ります。

結局、儀右衛門と野州屋喜八郎は代之吉を追い払うことに成功しますが、小説版の「善人長屋」では、加助とお多津は復縁せず別れたままになります。おそらくドラマ版では、2人は復縁することになっているでしょう。

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善人長屋 参考文献

• 善人長屋 (新潮文庫)(新しいタブで開く)