家庭裁判所設立準備室の稲垣雄二
虎に翼「第11週女子と小人は養い難し?」で再登場する、家庭裁判所設立準備室の稲垣雄二(松川尚瑠輝)にはモデルとなる人物がいて、三淵嘉子と同時期に最高裁家庭局事務官(局付)をしていた森田宗一(もりたそういち)(1915年~2007年)がその可能性が高いと考えられます。
以降は「三淵嘉子と家庭裁判所」を参考にしながら、虎に翼に登場する稲垣雄二のモデルは誰であるのか推測していきます。
稲垣雄二のモデルは柏木千秋である可能性も
稲垣雄二は第11週「女子と小人は養い難し?」で最高裁家庭裁判所設立準備室に配置転換となっており、第12週「家に女房なきは火のない炉のごとし」では家庭裁判所の設立とともに最高裁判所家庭局事務官になります。名実共に「佐田寅子の同僚」という肩書きです。
3人の局付事務官 柏木千秋・三淵嘉子・森田宗一
ここで注目すべきは第12週で小橋につけられた「最高裁判所家庭局事務官」という肩書きです。実は佐田寅子のモデルとなった三淵(和田)嘉子も、昭和24年1月1日付で最高裁判所家庭局事務官(局付)という肩書きを拝命していて、同じ時期に同じ肩書きを拝命した人物が2人います。
1人は冒頭で紹介した森田宗一で、もう1人がのちに東京地方裁判所判事を経て、名古屋大学法学部教授となった柏木千秋(かしわぎちあき)です。「三淵嘉子と家庭裁判所」によると、最高裁家庭局第一課の局付事務官が柏木千秋で、第二課の局付事務官が三淵嘉子で、第三課の局付事務官が森田宗一という配置だったようです。
「虎に翼」の稲垣雄二も最高裁判所家庭局事務官に
「NHK連続テレビ小説 虎に翼 上」ではお話は第13週までのお話しか明らかにされていません。佐田寅子もやっと判事の辞令を受け取ることはできますが、まだ「事務官兼特例判事補」というものです。
小説の中で稲垣雄二については最高裁判所家庭局事務官になった以上のことは明らかにされておらず、その先の肩書きはまだ分かりません。ドラマと事実を比較すると現時点(2024年5月31日時点)では小橋浩之のモデルは、森田宗一ではなく柏木千秋である可能性もあります。
「虎に翼」 小橋浩之(ハーシー)の モデルは?
「虎に翼」の稲垣雄二とは
虎に翼の稲垣雄二とは坊主頭が印象に残る明律大学法学部の学生です。女子部から進級してきた佐田寅子の同級生で、寅子の1年前に花岡悟とともに文官高等試験司法科の試験に合格していました。そういえばXの写真のように、寅子の他にも山田よね・桜川涼子・崔香淑・大庭梅子と一緒にハイキングもしていましたね。
最近の虎に翼は戦争編に突入したところがやっと終わり、稲垣雄二はどこに行ったのだろうと思っていましたが、すでに述べたように第11週で稲垣は最高裁家庭裁判所設立準備室で寅子と再会するようです。