警察通訳人とは
2025年1月7日火曜日からNHKのドラマ10の枠で始まるドラマ「東京サラダボウル」は刑事ドラマですが、これまでの刑事ドラマと違うところは、「警察通訳人」というそれぞれ特定の語学を専門とした警察職員をテーマとしたドラマであることでしょう。
「警察通訳人」とは文字通り、警察官が外国人が関わる事件の取り調べや捜査をするときに、取調官や捜査官に間に立って外国語と日本語の通訳を仕事すると人たちのことです。
警察通訳人の通訳 逐次通訳
「警察通訳人」のお仕事自体は、一般の人が想像する通りのことで、何をしているかさっぱり分からんというものではありません。警察署の取調べ室で奥に外国人被疑者・ドアの前に取調官、その間に机をおいて通訳人が両者の通訳をするという図です。
しかし難しいのは警察通訳人の通訳方法です。通訳と一口にいってもその手法は、大きく3つに分けられて「同時通訳」・「ウィスパリング」・「逐次通訳」があります。これらの中で警察通訳人が使う手法は「逐次通訳」で、最も難しい手法と言われています。
「逐次通訳」とは通訳対象者が、話したことを一言一句その通りに翻訳することです。言語によって文法体系が異なるため、「同時通訳」では文の順番を入れ替えることも珍しくありませんが、「逐次通訳」では文の入れ替えも認められません。また通訳対象者が言い間違えたことや言い淀んだことでさえ、翻訳しなければなりません。
ネイティブスピーカー並みの警察通訳人
つまり警察通訳人に要求される語学力とは「ちょっと知ってる」とか「なんとなくわかる」といった生易しいものではなく、裁判官や検察官に裁判の証拠として使われても通用するレベルでなくてはなりません。警察通訳人はその言語が使われている社会で通用する語彙だけではなく、若者の間だけで使われているスラングにも明るくなくてはなりません。
それだけにドラマに出演するキャストたちには、その言語について「先生」や「ネイティブスピーカー」と言われるレベルの語学力があるようにしなければなりません。
東京サラダボウルのキャストたちがチャレンジする言語
英語だけならなんとかなるかもしれませんが、「東京サラダボウル」の通訳人たちが専門とする言語は英語にとどまりません。そんな外国語の通訳にチャレンジするキャストの皆さんは以下の通りです。
これらのキャストと言語の組み合わせ以外にも、鴻田麻里(奈緒)は英語、杓野玲央(中川大輔)はタガログ語(フィリピンの公用語)を話すシーンが登場すると見込まれます。