2025年のNHK大河ドラマは太平洋戦争関連のお話をするのではないかと予想します。2025年は太平洋戦争が終結した1945年から、ちょうど80年の年で節目になります。
2025年は太平洋戦争終結から80年
何かの節目の年や特別な行事を迎える年には、NHKはその出来事にちなんだドラマを制作する傾向があると思います。最近のNHKの朝ドラと大河ドラマで言えば、ちむどんんやいだてん~東京オリムピック噺~などが良い例でしょう。
- 2022年前期 NHK朝ドラ第106作 「ちむどんどん」 → 沖縄本土復帰50周年にちなんで
- 2019年 NHK大河ドラマ第58作 「いだてん~東京オリムピック噺~」 → 2020年の東京オリンピック開催にちなんで
というわけで私は2025年の大河ドラマとして取り上げる人物として、3人の人物とその原作を候補にあげておきます。いずれも太平洋戦争期に政府・軍部の要職にあった人物です。
米内光政(よないみつまさ)(1880―1948)
岩手県出身。明治〜昭和期の海軍軍人・政治家。連合艦隊司令長官、海軍大臣、総理大臣などを歴任する。終戦直前の鈴木貫太郎内閣、終戦後の東久邇宮稔彦内閣と幣原喜重郎内閣において、海軍大臣として日本の戦後処理に尽力する。
ドラマの原作は阿川弘之の米内光政(新潮文庫)。
山本五十六(やまもといそろく)(1884―1943)
新潟県出身。明治〜昭和期の海軍軍人・官僚。海軍省次官・連合艦隊司令長官などを歴任。太平洋戦争が開戦する前から対米戦の回避論者でありながら、連合艦隊司令長官として1941年のハワイ島真珠湾攻撃に成功。1943年、ブーゲンビル島にて戦死。
ドラマの原作は阿川弘之の山本五十六(上)(新潮文庫)と山本五十六(下)(新潮文庫)。
広田弘毅(ひろたこうき)(1878―1948)
福岡県出身。昭和期の外交官・政治家。外務省欧米局長、駐オランダ公使を歴任したのち外務大臣に。1936年には総理大臣に就任。太平洋戦争後の極東軍事裁判では、文官から唯一のA級戦犯者として死刑判決を受ける。1948年に刑死。
原作は城山三郎の落日燃ゆ (新潮文庫)。
2025年NHK大河ドラマ「米内光政」の可能性
米内光政・山本五十六・広田弘毅の3人から大河ドラマの主人公を選ぶとすれば、米内光政が最も有力ではないかと思います。
米内は戦前から一貫して対米戦反対論者で、戦後も連合国軍から戦犯指定を受けませんでした。海軍省が解体されるまで、海軍大臣に留任した人物で「日本の平和に貢献した人物」と見なされる可能性が高いからです。