いま(2018年8月11日時点)、NHK大河ドラマと言えば、大方が「西郷どん」でしょう。ですがその裏でひっそりと大河ドラマアンコール「軍師官兵衛」が19回の放送が終わり、次の「第20話 囚われの軍師」で前半最大の見どころをむかえます。
官兵衛、摂津有岡城で幽閉される
織田信長(江口洋介さん)の重臣と思われていた摂津有岡城主の荒木村重(田中哲司さん)が織田方を裏切り、黒田官兵衛(岡田准一さん)が帰参をするように単身で有岡城に乗り込みます。ですが残念ながら説得むなしく有岡城の土牢に幽閉されてしまいます。
官兵衛の祖父の代から備前国の福岡から播磨国の姫路に移り、小寺家に臣従しそれなりの身代を築いてきた黒田家。官兵衛が有岡城に幽閉されることで、最大のピンチがやってきました。黒田家の棟梁は突然と姿を消すわ。官兵衛自身も裏切ったのではないかと信長に疑われ、近江国・長浜で人質生活を送っている長男の松寿丸(若山耀人さん)さえも、処分されようとするわ。
これまで官兵衛は播磨国の統一と戦のない世の中を願い、織田信長のビジョンに感銘を受け、羽柴秀吉(竹中直人さん)に軍師として付き従ってきました。官兵衛と秀吉の関係を見るとこれぞ「水魚の交わり」。平たく言えば官兵衛はまさに「秀吉さま、Love!」です。
秀吉の出世と官兵衛の心理はいかに!?
主人公・官兵衛にとって有岡城で幽閉されることは、人生のターニングポイントではないかと思います。今まで信じてきた主人(小寺政職 = 片岡鶴太郎さん)に裏切られ、盟友と思われていた荒木村重とはたもとをわかち、それでも他人の心を信じられるのか。「水魚の交わり」と思われた秀吉との関係はどのように変化するのか。
これから官兵衛は苦難を乗り越え、秀吉とともに天下のスターダムにのし上がっていきます。この間に他人のことを信じやすい田舎者であった官兵衛の心理がいかに変化するのでしょうか。すでに放送された大河ドラマだけに、ストーリーに囚われずじっくり観察します。