NHK朝ドラ再放送の「ひらり」に登場する梅若部屋の梅響(うめひびき)は、1992年の名古屋場所で西幕下筆頭で4勝3敗で勝ち越したものの、十両への昇進は見送られました(2023年2月7日火曜日放送「ひらり第37回」より)。
朝ドラひらり相関図〜梅若部屋の関係者。NHK総合チャンネル朝ドラ再放送 2022年
NHK朝ドラ「ひらり」で両国にある大相撲・梅若部屋には梅響(松田勝)・寒風山(小林健)・椰子の海(マーシー)・梅ノ川といった力士たちが所属しています。 藪沢ひら...
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梅響は十両として相撲を取ることなく廃業
ではこの後、梅響は十両力士(関取)として本場所に出場できるようになるのでしょうか?結論から言うと「ノー」です。1993年の初場所で幕下力士として6勝1敗の好成績で十両への昇進を決めますが、脊椎分離症による腰痛のため三月場所は休場し、そのまま十両から幕下に陥落。
さらにその三月場所が終わった後に梅響は自転車を乗っているときに転び、左足じん帯切断という力士にとって致命的なケガを負って廃業を余儀なくされます。
小説版の「ひらり(下)」を読んでいると、梅響がケガとその復帰をかけての心理が細かく描写されています。
脚本担当の内館牧子さんは、それだけ「相撲界は厳しい世界である。一度も日の目を見ることなく、土俵を去っていく力士など掃いて捨てるほどいる」ことを視聴者の方に伝えたかったのではないでしょうか。