朝倉もみじとともに「椿屋」の従業員になる
朝ドラ「オードリー」に登場する岬曜子(岡田薫)とは大京映画の大部屋俳優で、のちに美月(岡本綾)が滝乃に変わって「椿屋」の主人になったときは、先輩女優の朝倉もみじ(三田篤子)とともに「椿屋」の従業員となりました。
「夢死郎」シリーズの失敗で大京映画は事業が傾いてしまったため、撮影所やプロ野球球団「大京ダイナマイツ」 の売却だけでなく、専属俳優やスタッフのリストラをしていました。その中には岬曜子も含まれ、生活に困っていたようです。そんな曜子に目をつけたのが美月です。
美月が岬曜子を「椿屋」で雇った理由
美月は新人時代に大部屋女優として、朝倉もみじや岬曜子にいじめられていたことは忘れていませんでしたが、2人は着物の着こなしも所作も良いので、「椿屋」の戦力となると判断していたのです。おかあちゃまこと吉岡滝乃に代わって「椿屋」の新しい主人となった美月は、老舗旅館を運営するためにはビジネスライクに割り切らざるを得なかったのかもしれません。
美月が「椿屋」を継いだ理由
美月は岬曜子に「椿屋」を辞めてもらう
しかしこの美月のビジネスライクな姿勢は、岬曜子を雇う力に働くこともあれば、辞めさせる方向に働くこともあります。実は「椿屋」で働くようになって以来、美月の弟・佐々木梓(茂山逸平)と付き合うようになっていました。
曜子と梓が付き合っているのは美月も把握していて、そのこと自体は特に問題視していませんでした。しかし2 人が会う場所はなんと「椿屋」の敷地の中です。このことは「椿屋」の品位を落とすことであり、旅館の経営を預かる主人として見逃すことはできません。
仕方なく美月は岬曜子には「椿屋」の従業員を辞めてもらい、朝倉もみじと2人で「椿屋」を切り盛りすることになります。「椿屋」でけじめをつけるところは、滝乃が主人をつとめていたときとそっくりですね。
美月の弟・佐々木梓とは
岬曜子と佐々木梓の恋愛はどうなる?
そして岬曜子と佐々木梓の恋愛はどうなるのでしょうか?曜子が「椿屋」を辞めたあとも2人はしばらく付き合っていたようで、太秦の「カツドウ屋」でデートをしていたりするところが目撃されます。ですが梓は次第に医学研究に傾いていき、曜子の心から離れていきます。
後年、梓は京都大学の医学部の同期で、京大病院の泌尿器科に勤める萩原晶子という女性を佐々木家の人たちの前に連れてきて、結婚することになります。
どうしても諦めきれない曜子は、椿屋に戻って主人に返り咲いた滝乃になんとかならないかと相談を持ちかけますが、「心変わりは誰にでもあること」と説得され、曜子と梓の恋愛は完全に終わってしまうのです。