朝ドラ「オードリー」のお母ちゃまは22才のときに椿屋の女将に
京都の老舗旅館「椿屋」は、戦後のどさくさで両親が亡くなった吉岡滝乃(通称・お母ちゃま 大竹しのぶさん)が22才で継ぐことに。大京映画社長の黒田茂光(國村隼さん)は、お母ちゃまのことを「お滝」と呼び映画の主役に抜擢したかったとか。
しかし「お滝」こと「お母ちゃま」は「椿屋」を継ぐことを自分の宿命であることと考えて、黒田からの主演女優のオファーを断ります。ちなみにヒロイン・佐々木美月(岡本綾さん)が生年月日は昭和28年9月で、お母ちゃまが28才の時のことでした。
またお母ちゃまが椿屋の女将をしていたときの従業員には、9才のときから熊本から奉公に出されていた宮本君江(通称・君ちゃん 藤山直美さん)や泰子(のちの笹森泰子)、美月のママである佐々木愛子(賀来千香子さん)がいます。
「オードリー」こと佐々木美月も椿屋の女将
お母ちゃまは昔の恋人である麻生祐二と再会したことで、椿屋を廃業しようとします。それに「待った」をかけたのが、佐々木美月(岡本綾さん)です。
そのせいか「椿屋」の従業員には大京映画で大部屋俳優の仲間たちであった、朝倉もみじ(三田篤子さん)・曜子・中山晋八(仁科貴さん)が加わります。
当初は開店休業状態であった女優業よりも旅館の女将として本腰を入れますが、ママである愛子から見るとどこか無理しているように見えて、なおかつ本人も映画作りの世界に未練を見せるようになります。
「椿屋」から「笹森」に
佐々木美月がお母ちゃまから法的に椿屋の資産を引き継いだあとは、結局は椿屋は売却されることになります。売却先はかつての従業員であった泰子が嫁いだ仕出し料理屋の「笹森」です。
笹森彰と笹森泰子は「椿屋」を旅館から高級料亭に業態転換をはかりますが、数々の有名作家や映画関係者を泊めた「雪の一番」の部屋は残ります。のちに映画監督となった美月は、その部屋でカンヅメになって映画の企画を練ることになります。