今の自分にとって世界一周どころか、北摂の山奥から出る予定すらありませんw 周りの人間を見ると、ほとんどの方が鈴木亮平さん(兵庫県西宮市出身。鹿児島県出身ではありません)と同じくネイティブ関西人です。他の人からすると関西弁が話せれば、自分の日常生活は何ら支障がないように見えるかもしれません。
Web・ITエンジニアにとって中学英語は不要か?
ですが、今の自分にとって中学英語は不要かというと決してそんなことはありません。中学英語を知らなくて困ることはしょっちゅう出くわします。なぜなら生業としてWebエンジニアの仕事をしているからです。
高校英語を知っていると、PHPやJavaScript・WordPress・Linuxのようなメジャーな技術の公式ドキュメントやブログ記事(いずれも英語)を理解するためにさほど苦労しません。WebやITに特化した技術的な専門用語や文章は、日本語でも似たような概念や文章が出回っているからです。”that”や”what”など高校で習うような関係代名詞の使い方を知っていれば、主旨はおおむね理解できます。
加えてGoogle翻訳において英語から日本語へ翻訳するときの精度が上がってきています。アルファベットの文字列を見て臆することがなければ、公式ドキュメントのようなかっちりした英文を読むことについてさほど不自由はしません。
それよりも問題はGitHubやStackOverflowなどに載っているスレッド形式の英文です。
話し言葉に近いスレッド形式の英文
確かにGitHubやStackOverflowのスレッドでも、ITに特化した技術的な専門用語や文章が多く使われています。全く理解できないということはありません。ただチャットのような感じでスレッドが多いのも事実です。書き言葉とともに話し言葉も頻繁に登場します。
そうすると比較的簡単とされているような、”may”や”That’s almost perfect”といった単語やフレーズを理解する方が、かえって難しく感じます。
May I go to that seat?
「(飛行機などで)あちらの席に移ってもいいですか」(P.20)。
中学で習う”May I ~”は、「〇〇したい」と丁寧に伝えたいときに使う基本フレーズです。
That’s almost perfect
「(ほぼ完璧だけど)惜しい!」(P.151)
「ああ、惜しいな〜」ってときですよね。コーヒーに砂糖とミルクをつけて、って頼んだのにミルクだけしかついてこなかったときに、”That’s almost perfect, but can I also have sugar?”(ほぼ完璧だけど砂糖ももらえますか?)とかって使いますよね。
「鈴木亮平の中学英語で世界一周!」では、これらの例のようになんとなくふわっとした言い回しについて丁寧に説明されています。
技術英語の副教材としてどうぞ!
最近はITエンジニアが英語を見てもビビらないような本が各種揃っています。ただ、人間の心の隙間を埋めるような言い回しについて、合わせて解説した英語本は見たことがありません。
GitHubやStackOverflowなどのような話言葉に近い英語を理解したい方にとって、ぜひともおすすめしたい一冊です。