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【読書感想】ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来 ホモ・デウス 下: テクノロジーとサピエンスの未来

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「ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来」は、「飢餓」・「感染症」・「戦争」で大量に死ななくなった人間が次に目指す高みはどこにあるかという問いかけで始まります。

地球上でどの生物よりも繁栄を謳歌する人間は、やがてAIによってあらゆる権威と意味をつけられたデータにやがて取って変わられるということが、「ホモ・デウス 下: テクノロジーとサピエンスの未来」で述べられています。

全文を読むのに約8時間程度かかる

歴史学者が人文科学・社会科学・自然科学の観点から過去から未来へと読み解く試みなので、知的好奇心がかきたてられる読み物だと思います。

ただ、如何せん過去から未来へと読み解いているせいかエピソードが「特盛」です。隔離された空間でなおかつ時間がたっぷりある状態でないとすべてを読みきることはできません。

ビジネスパーソンが全文を読むつもりであれば、出張のための新幹線に乗ってスマホやノートPCの電源を一切つけない覚悟が必要でしょう。東京〜広島間(往復約8時間)ぐらいの出張には最適な本ではないでしょうか。

2時間以内でホモ・デウスを読破する方法

時間がない人はまず「訳者あとがき」で要約文を読むことをおすすめします。次いで上巻の1章で本書の問題提起が何か読み取ります。最後に下巻の10章・11章で結論を読見ましょう。

各エピソードを深読みしていると「で、何が言いたいの?」とたびたび迷子になると思います。1、10、11章以外はページを開いて、「だが」・「つまり」などの接続詞を見つけて斜め読みすることをおすすめします。「ホモ・デウス」上下巻は、大勢の前でプレゼンテーションをするために有用となる一般教養のネタが豊富に散りばめられています。

また読書のためだけに時間を割くことができないビジネスパーソンにとっては、日ごろ養った「読書術」が試される本にもなるでしょう。