NHK朝ドラ「ブギウギ」に登場する五木ひろき(村上新悟さん)とは「福来スズ子とその楽団」のマネージャーで楽団の営業を担当する人物ですが、村山興業の坂口(黒田有さん)からスズ子宛に預かったお金を持ち逃げします。
目次
笠置シヅ子とその楽団は無断で売却された
実は福来スズ子のモデルとなった笠置シヅ子さんにも似たようなエピソードがあり、1944年に自身の楽団であった「笠置シヅ子さんとその楽団」を中澤興行部に無断で売却されてしまうと言う事件が発生しました。
笠置シヅ子さんの自伝書「連続テレビ小説 ブギウギ Part1 NHKドラマ・ガイド Kindle版」によるとそのときの様子をこのように紹介されています。この事件をきっかけに笠置シヅ子さんは楽団を持つことに懲りて、自分の歌だけで一本立ちできることを考えるようになります。
そういう苦労の揚句、マネージャーの中島信さんが無断で楽団を中澤興行部に売ってしまったので係争が起こりました。危く私も売り渡されるところだったのです。中島さんも悪気のある人ではないのですが、家族が多くて物要りなので、一時の融通のつもりだったのでしょうが、これには全く困りました。
「ブギウギ」の五木ひろきはナツと三平のためにお金を持ち逃げ
なお笠置シヅ子さんによると、中島信さんには家族が多かったとされていますが、この点について「ブギウギ」ではドラマの中で考慮されています。
五木ひろきは劇団のどさ回りをしているときにナツと三平という親子に長野・松本の旅館で出会い、それ以来こっそりと生活費を渡すと言う関係になっていました。結局、五木ひろきが、村山興業の坂口から渡された大金をくすねた理由も、ナツの生活費に充てるためでした。
(参考文献)