NHK朝ドラ「ブギウギ」で登場する、ヒロイン花田鈴子(趣里さん)の父・花田梅吉(柳葉敏郎さん)のモデルは亀井音吉さんです。ただし亀井音吉さんは笠置シヅ子さんの実の父親ではなく、養父です。つまりの笠置シヅ子さんとは血の繋がっていない育ての父だったのです。
【#ブギウギ 登場人物紹介💃】
花田梅吉:柳葉敏郎香川生まれ。大阪の下町・福島で銭湯を営み、個性豊かな常連客たちの社交の場を作っている。映画と芝居とお酒とおいしいものが大好きな道楽者。情にもろい性格で、鈴子の夢を応援する。#梅吉さん pic.twitter.com/7yDUwguWDu
— 朝ドラ「ブギウギ」公式 (@asadora_bk_nhk) September 2, 2023
花田梅吉のモデル亀井音吉は銭湯ではなく雑貨商からスタート
NHK朝ドラ「ブギウギ」では、花田梅吉は大阪・福島で銭湯を経営していることになっていますが、これは笠置シヅ子さん小学校に上がってからのちの話で、亀井音吉は米・薪炭・フライビーンズを扱う「雑貨商」の商売をやっていたそうです。
亀井音吉さんの銭湯の経営が軌道に乗り始めたのは、笠置シヅ子さんが10歳の時のことで、それも大阪・福島ではなく、十三で「錦湯(「ブギウギ」では「はな湯」)」を経営していたときのこと(「歌う自画像」より)。
ただし錦湯の経営も十三では長く続かず、その後大阪市内の川口・恩加島・鶴町・南田辺と転々とし、最後には天王寺で理髪店を開業することになったそうです。
花田ツヤのモデル・亀井うめと同じく亀井音吉も愛情が深い
小説版の「ブギウギ」を読んでいると、花田梅吉は「芸事が好きな飲んだくれのオッサン」 のように見えます。ですがモデルとなった花田音吉さんを見ていると小さな商売を大切にして、経営をつないでいたところを見ると、なかなか目端が利いた要領の良い人物だったのではないかと推測されます。
さて亀井音吉さんとはいうまでもなく、亀井うめさんの夫です。そのうめさんが次男・正雄の出産のために香川の実家に戻っていたにもかかわらず、子どもを2人抱えて大阪に帰ってきた時は、「こりゃぁ、えらいこっちゃ」と大変驚かれたそうです。
音吉さんはうめさんと違って、生まれたばかりの笠置シヅ子さんを見て特に愛情を感じなかったそうですが、それでも男の子ばかりの亀井家に女の子が入ってきたのが珍しかったのか、妻のうめさんが可愛がる姿がのりうつってきたのか、次第に養子である笠置シヅ子さんにも愛情が湧くようになりました。
(参考文献)