2020年11月30日月曜日から始まるNHK朝ドラ第103作品目の「おちょやん」は、昭和の喜劇女優であった浪花千栄子さんをモデルとして、描かれていることがよく知られています。その「おちょやん」では杉咲花さんが、主人公・竹井千代を演じることになっています。
「竹井千代」という名前について
ところでなぜヒロインの名前は「竹」という植物の名前がついた「竹井千代」なんでしょうかね?浪花千栄子さんの本名は「南口キクノ(なんこうきくの)」であったにも関わらず。
なぜヒロインの名前を「竹井」にしたかについて、おちょやんのWebサイトやTwitterアカウントなどからNHKから公式の見解を見つけることはできません(2020年11月13日金曜日時点)。
浪花千栄子さんは「竹」が好きだったから
ただ浪花千栄子さんの著作である「水のように」を読んでいると、NHKがなぜヒロインの名前を「竹井」としたのから、想像することはできます。理由はズバリ浪花千栄子さんは竹が好きだったからでしょう。「水のように」を読んでいると、浪花さんは幼少の頃から竹に馴染みがあった記述が散見されます。
忘れもしません。子供心にそのことが自分でわかると、たいそう悪い事でもしたような、なんとも言えない劣等感におそわれて、弟の手をとるが早いか、家からほど近い竹やぶの中へ、逃げ込むように走りました。(浪花 千栄子. 水のように (Japanese Edition) (Kindle の位置No.73-75). Kindle 版.)
どうにか家の者が、その日のものに困らないだけのものがはいればいいというつもりで、料理旅館として、名も竹生といたしました。(浪花 千栄子. 水のように (Japanese Edition) (Kindle の位置No.1212-1213). Kindle 版.)
これらのエピソード以外にも「双竹庵」という名前がついた茶室についても紹介されています。個人的には、NHKは浪花千栄子さんが「竹好き」であったことを考慮して、「竹井千代」という名前をつけたと推測しています。