“social distancing”(ソーシャルディスタンシング)の動詞の意味で使うときに気をつけること “socially distance” と “physically distance”

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新型コロナ感染症拡大とその防止のために、にわかに“social distansing”という言葉に注目が集まっています。

“social distanse”を日本語のカタカナに書き換えれば、「ソーシャル・ディスタンスをとること」になり、漢字で表すと「社会的距離を保つこと」もしくは「社会的距離をとること」と表現できるでしょう。

なお”social distansing”の疫学的な定義は在日アメリカ大使館(@usembassytokyo
)がTwitterで投稿したツイートが参考にしてください。

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日本語の「ソーシャルディスタンスをとる」を英訳にすると…

ところで”social distancing”(ソーシャルディスタンシング)と言う言葉を、日本語で動詞化するとどう表現されるでしょうか?「社会的距離をとる」・「ソーシャルディスタンスをとる」・「ソーシャルディスタンスをする」になると考えられます。

では日本語の「社会的距離をとる」や「ソーシャルディスタンスをとる」などの動詞を英語の動詞に翻訳する場合、どのような表現が適当でしょうか?今のところ以下の2点が考えられます。

1. socially distance

He tries to socially distance himself.

2. physically distance

He tries to physically distance himself.

“socially distance”の意味

“socially distance”を日本語に翻訳すると、「ある特定のコミュニティから離れる」と言う意味も含みます。ここでいうコミュニティとはある特定の職能集団・ジェンダー集団・人種間コミュニティーなどを指し、これらのコミュニティから離れることは、「心理的な距離をとる」という意味も含むことになります。

一方で”physically”は副詞として「肉体的な」や「物理的な」という意味があります。“physically distance”という表現を直訳すると「物理的に人と人の距離を離す」という意味になります。

“physically distance”の方が適当かも

新型コロナウイルス感染症拡大防止の文脈では心理的な距離をとることではなく、2mという物理的な距離をとることが求められています(厚生労働省のホームページより)。

先に紹介したTweetで、アメリカ国立アレルギー感染研究所のアンソニー・ファウチ博士が”socailly distance”という動詞表現を用いていますので、日本語の「社会的距離をとる」を”socially distance”と翻訳することも決して誤りではないと思います。

ただ”socially distance”で相手に誤解を招くような気がすれば、”physically distance”と言い直すということも「あり」ではないでしょうか。個人的には”physically distance”と表現した方がより具体的な動作を示しているように思います。

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