私自身は、IT業界に勤めたことはありません。もちろん、Web業界の勤務もありません。
ITやWebっぽいことをやっていると言えば、このブログで書いている、サーバーやプログラミング、フレームワークのことぐらいでしょうか。
個人的には、10ン年前に就職活動をしてたころは、IT業界(Web業界)って、すごく怖いところだと思ってました。
- 終電帰りや徹夜は当たり前
- 上司から回ってくる理不尽な仕事の丸投げ
- 迫りくる納期と鉄火場のような現場
「あ~、こんな業界関わりたないわ~」
って感じでしたね(もっとも仕事とは大体そんなもんだと、身をもって知るようになりましたが)。
でもどういうわけか、巡り巡ってIT業界に関心をもつようになり、「なれる!SEシリーズ」を手に取るようになりました。
気が付けば「ブラック企業」が「グレー企業」に
物語の最初は、就活中の私が思っていた通りの「ブラック」ぶりでした。でも1,2,3巻と読み進めるにつれて、職場が「ブラック」から「グレー」になってきたという感じでしょうか。
といっても、主人公(桜坂工兵)が勤める、「スルガシステム」が、労働基準法を遵守するようになったわけではないですよ。主人公が自ら「進んで」仕事をするようになったからです(といっても「ホワイト」な環境というわけでもない)
いまどきこんなことを言うと、「洗脳」だとか「ポエム」だとか言われるかもしれません。しかし、この本を読む限り、不思議にそんな勘ぐられるような感じは、しないんですよね~。
経験者が語る仕事の楽しさ
なんでかっていうと、あいまいな言い方ですが、すごく爽やかなんですよ、仕事に対する取り組みが。そんな風に感じさせてくれるのは、著者の夏海さん自身がIT業界で、SEをやっていたからだと思います。
- サーバーやらネットワークを触っているうちに、どこがどんな風につながるのか?
- 言葉に表せないような顧客のニーズに対して、どのように答えるのか?
表現のひとつひとつが、実体験にもとづくものなので、非常に説得力があり、仕事のどの辺が楽しいのか、よく伝わってきます。もちろん本を読んで、どう感じるかは人それぞれだと思いますが、
- これから何かの職業に就こうと考えている人
- 自分が今就いている職業に迷いが生じている人
という方には、なんらかの示唆に富むのではないでしょうか?