平成も終わろうとしている御世に、井伊直弼(佐野史郎さん)と一橋慶喜(松田翔太さん)が手を取り合うツーショット画像は、微笑ましいと限りです。
ただし、もしも幕末期にTwitterがあれば、このまま本当に斬り合いになった事件が、@nhk_newsの方で報道されていたかもしれません。それこそ忠臣蔵で有名な浅野内匠頭が、江戸城松之大廊下で吉良上野介に斬りかかったように。
とってもダークな国 薩摩藩
https://twitter.com/nhk_segodon/status/992962181233807360本編の方では人命がかかった緊迫した政治状況が続いています。せっかく薩摩国までたどり着くことができた吉之助(鈴木亮平さん)と月照(尾上菊之助さん)ですが「日向送り(薩摩藩領である大隅国と日向国の国境で処刑すること)」の沙汰が下りました。ただその「日向送り」にもいろいろ裏仕掛けがあったようで…。
今回は江戸や京・大坂など中央政界から遠く離れた薩摩藩のダークな一面を見たような気がしました。
- 国境(藩境)はどの藩よりも出入りが厳しい
- 代替わりしても先々代が政治に口をはさんで先代の意志(幕府への抗議活動)は潰される
- 藩主後見人に政治力はない
- 藩は吉之助を処刑すると下士が叛乱を起こすかもしれないから月照だけを殺害しようとする
- その周旋をすべて下級武士の大久保正助が行う
幕末維新において薩摩藩はかなりエグい活動をしていたので、その源流を見た感があります。突然の薩長同盟、江戸市中でのニセがねバラマキによる経済活動の麻痺や、火付け・強盗・殺人などテロ行為の指揮など、徳川幕府の権威を失墜させるためとあれば何でもありな態度と行動を取りました。
南の島で吉之助もダークに染まるのか?
我らが吉之助は正助どん(瑛太さん)の暗躍に感謝しつつも、目の前にいる月照はんを1人死なせることはできないようで。万策尽きて日向送りの船から入水。これまでのストーリーでは吉之助は「人助けが得意」ということになっていますので、行き場を無くして自殺を図ってしまうのもまぁまぁ順当なストーリーかと思います。
一方で史実としての西郷隆盛は、江戸市中でのニセがねづくりやテロ行為を指揮し、最終的には江戸城を火の海にまでしようとした、割と陰の部分をもつ人物でもあった聞きます。
次回から名前を変えさせられて奄美大島に送られるようです。ここらあたりから吉之助の心境が、「目的を達するためには何でもあり」という態度に変わっていくのでしょうか。次回、「第18回 流人 菊池源吾」にも引き続き期待です。